一緒に苦労を乗り越えていくのが結婚です

厚生労働省の「人口動態統計」によると、平成19年に、同居期間20年以上の“熟年離婚”が15%なのに対して、0から4年の”若年離婚”は34%なのだそうです。
これは、数日前の産経新聞からの情報です。

せっかく結婚しても、本当にたくさんのカップルが、それもあたりまえのように離婚してしまう時代なのですね。

たくさんのカップルを送り出している身としては、複雑で衝撃的な記事です。

 

ですが私は個人的に、この記事の本題以上に、ちょこっと添えられていたとある僧侶の言葉が印象に残りました。「一緒にいて幸せだから結婚するのではない。一緒に苦労を乗り越えていくのが結婚です」という言葉です。

言われてみれば、パートナーを探している多くの人に見られる傾向として、何かを与えてもらう相手を探している感覚の人が、割と多い気がします。
「年収は○○○万円以上」「家事をちゃんとしてくれる人」「親の面倒を見てくれる人」などと言った条件を出される方がいますが、誰かにお金を捧げるためや、家事をするためや、親の面倒を見るために、結婚をする人はいませんよね。
誰かを好きになって、一緒にいたいと思って結婚して、そういう土台がちゃんとあってこそ、「好きな人のためにがんばって働こう」とか、「好きな人のためにお いしい料理をつくろう」とか、「好きな人の親だから大切にしよう」という気持ちが、自然に生まれてくるんだと思います。

カゼミチの会員さんがお見合いをするときにも、お相手の人柄そのものを見てほしいなあと思います。
「この人はいくら稼ぐのか」や「この人はちゃんと家事をやるか」ではなくて、「この人はどんな人なのか」をよく見てほしいです。
どんな考え方をして、どんなことに感動をして、どんなことを大切にして生きていく人なのか。
そうやってしっかり向き合って好きになったお相手とだったら、いろいろな問題は2人で相談して乗り越えようとしていくと思います。

逆に、思いついた条件を満たした結婚をしたとしても、その条件が変わってしまったり、それ以外の問題が起こったら簡単に壊れてしまう結婚では、意味がないですよね。

いざ結婚すれば、想定外の問題が次から次へ起こるのが現実です。
年収なんて、来年同じだけあるとは限りませんし、家事を完璧にこなす奥さんが、来年も健康とは限りません。

状況は常に変化し、形あるものは壊れるのです。

人生は、リスキーで危うげなものだと思います。

そんな危うげな人生を、「何があっても一緒に乗り越えていける人かどうか」ということが、パートナー選びの最大のポイントであると、私は思います。

そしてそのパートナーを見つけたら、そんな危うげな人生が、どんなに心強くあたたかいものとなることでしょう。

さて、本年の営業は、明日で終了です。

たくさんの方のご愛顧と、力添えに感謝します。ありがとうございました。

皆様、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。