せっかくお見合い形式の結婚相談所に入会したのに、なかなかお見合いしようとしない人がいます。また、お見合いしてもすぐにお相手を断ってしまう人がいます。
前者は、お見合いの前段階であるプロフィールチェックの段階で、お見合い相手候補をばっさり切り捨ててしまいます。判断材料は、写真とわずかな基本データだけです。後者は、40分間のお見合いだけで、さっさと見切りをつけてしまいます。交際して相手をもっと知っていこうとは思わない、ということです。
そうなる理由はさまざまですが、よくある理由のひとつとして「理想が高すぎる」ことが挙げられます。
結婚相手はこんな人がいい、という理想像は誰もが持っているものですが、それがあまりに求めすぎだったり、ピンポイントだったりすると、婚活に支障をきたします。
とりわけ厄介なのは、過去の交際相手や結婚相手を理想像としている場合です。芸能人の○○みたいな人と結婚したい、アイドルの△△に似た人がいい、というような理想は、あくまで理想にすぎず、非現実的な願望と自覚しやすいですが、過去の相手となれば、実際に存在しただけに、現実的な理想と思いがちです。
もちろん、同じ人間は二人といないわけで、過去にとらわれた婚活は、似たような人を探す窮屈なものにならざるをえません。また、その理想像は時間の経過とともに美化されるため、いよいよ手応えのないお相手探しになっていきます。
過去の相手を想定している場合、自分自身も若いつもりでいることが多く、同年代の相手を対象者として見ることができない傾向があります。明確な理由なく不相応に若い相手を求めて婚活に苦労している人は、まさしく理想像に邪魔されている状態です。
こうした状態は自覚しにくいだけに、脱するのも容易ではありません。そこで、カウンセラーは「新しい出会いを期待しましょう」とアドバイスすることになります。過去の誰かに似た人を探すのではない、まったく新しい出会いを期待してこそ、ポジティヴで胸躍る婚活になる、と確信しているからです。