こんな記事を見かけました。
「なぜ嫌婚?独身たちの主張なき抵抗」(http://news.yahoo.co.jp/feature/31)
結婚しない人が増えているのはなぜか、という問いに対してさまざまな考察がなされるわけですが、自分なりに答えるなら、「現実的な諸条件が変わってきているのに、過去の結婚観にとらわれたままだから」といったところでしょう。
男性は大黒柱、女性は専業主婦。こうした旧来のイメージが強いのに、それをかなえる条件が現代においては揃っていない。そもそも今となってはそんなに魅力的なイメージではないから、苦労してまで条件を揃えようとも思わない。現代の独身者たちは、魅力的でないのに放棄もできないイメージに束縛されているようです。
この困難な状況において、昔はよかったと嘆くか、現代に適した新しいイメージを模索しようとするか。付録のアンケート結果を見るかぎり、前者が優勢のようです。
「未婚化社会で、私たちはどうすればいい?」(合計:177,680票)
(1)独身者の就業や経済環境を支援すべき 27.6%
(2)独身者に出会いの機会を提供すべき 15%
(3)結婚や家族のすばらしさを教育すべき 13%
(4)現在の結婚制度を変えるべき 14.6%
(5)何もする必要がない 20.9%
(6)上記にはない 8.9%
かんたんに触れておくと、(1)は「大黒柱」説を補強するにすぎず、(3)は懐古主義的なパターナリズム、(5)は諦め。(2)はカゼミチを含めた結婚情報サービス業がやっていることですが、本質的な打開策にはなりえません。(4)は具体性が求められると同時に、多数派の支持が必要不可欠です。
結局、「新しい夫婦像」の出現を待つしかないのでしょう。旧弊なイメージに代わる新しい夫婦モデルのイメージです。個人的には、「ゆるいパートナー契約」と「役割分担のユニセックス化」がキーになるのではないかと思います。結婚を今よりもう少しゆるやかなパートナー契約とすること、また、職場や家庭における役割分担の男女差を小さくすること。これらが制度的に現実のものとなれば、上記の束縛から自由になれるのではないでしょうか。