カゼミチがお見合いパーティをしない訳

「お見合いパーティはやっていないの?」
「ネットで相手を検索できないの?」

こんな問い合わせがしばしばあります。気軽で手っ取り早そうな婚活に需要があるのは当然ですよね。では、その実態はどうでしょうか。

先日、『婚活難民』(にらさわあきこ/光文社/2013)という本を読みました。さまざまな婚活事情を取り上げたこの本、取材対象が「大都市在住の、行動力や経済力のある、20?40代の女性」に限られている点には留意が必要ですが、パーティ形式やネット検索による婚活がどんなものかを知ることができます。

その特徴を挙げると、

◆「条件先行」・・・・一対多あるいは多対多のなかで、相手を見つける(相手に見つけてもらう)ためには、どうしても人目を引く条件が必要になります。収入・学歴・外見などがそれです。
◆「出会い多数」・・・・あくまで好条件を前提とした話ですが、出会い(その後の交際)は多くあると言えます(一極集中しているでしょうが)。
◆「結婚至難」・・・・しかし、結婚にはなかなか至りません。

といったところでしょう。

カゼミチでは、カウンセラーが男女双方の希望に沿いそうな女性会員をピックアップして男性会員に紹介する、という方法を採ります。パーティやネット検索が念頭にある人なら、間接的で遠回りな紹介方法だと思うのではないでしょうか。

カゼミチがこうした紹介方法にこだわる最大の理由は、「条件先行で出会いの機会を減らしてほしくないから」です(「人柄重視」という謳い文句は、この言い換えです)。「いくら条件がよくても……」という嘆きは『婚活難民』でも散見されましたが、結婚ともなると、条件一辺倒では到底もちません。

のみならず、カウンセラーが二人のあいだに入る効果というのも馬鹿にできません。仲介者のいない赤の他人同士が、初めて対面しようとする場面を想像してみてください。どんな人が目の前に現れるのか、不安ですよね。そんなとき、「会ってみなければわからない」と思えるか、それとも「条件が合わないから、会うのはやめておこう」と思うか。後者に傾くのではないでしょうか。条件先行です。

「(お相手のことは)お会いしてみないとわかりませんよ」

無理強いはけっしてしませんが、カウンセラーは根気強くこう言います。成婚したカップルの多くも、やはり同じことを言います。条件ばかり見ていると、逃すものが多いんですね。

冒頭の質問に戻りましょう。カゼミチでは、お見合いパーティやネット検索を採用していません。カウンセラーの役割を重視するからです。「急がば回れ」は、婚活においては、真理かもしれませんよ。