最近、二人の女性会員から瓜二つの話を聞きました。曰く、
「お見合いした男性に、仕事内容や勤務地を聞かれた。周囲に似たような業種の会社はないから、職場が特定されてしまう。男性はまず、ご自身の仕事の詳細を話したあとで、こちらに質問してきたから、こちらとしても答えないわけにはいかなかった」
お見合い相手に何をどこまで聞いていいのか、というのは、なかなか難しい問題です。質問が立ち入りすぎれば「個人情報を詮索された」となるし、質問が足りなければ「こちらに無関心のようだ」となります。その感じ方や許容範囲も人それぞれで、万人に当てはまる正解はありません。
ただ、男女差は明らかにあり、あくまで相対的な比較ですが、男性の方がプライバシーに無頓着で、女性の方が警戒心が強い、という傾向はあります。
実際、上記のお相手男性の二人からは、「お相手の女性が気にするとはまったく思わなかった。詮索するつもりはなく、どうしても聞きたいことでもなかった」とこれまた瓜二つの反応が返ってきました。
また、今回の2組のカップルには、男性が大きな会社で勤務しているのに対し、女性が小さな会社で勤務している、という共通点もありました。女性側にしてみれば、勤務先の小さな事務所や小さな店を教えるのは、自宅を教えるに等しい、という感覚があったかもしれません。
時期の問題もあります。交際が深まり、結婚が現実的になったときには、当然話題になるような内容でも、お見合いや交際初期の段階では、時期尚早ということがあります。
何をどこまで聞いていいのか。これについて普遍的な答えはありませんが、男女差を意識しておくことは必要です。男性は「聞きすぎ」に注意し、女性は男性の「聞きすぎ」に他意がないことを理解することで、無用のトラブルを防ぎましょう。