花粉の季節

天気予報を見ていると、「多い」「非常に多い」といった文字が目につくようになりました。飛散イメージを見るだけでもう鼻がムズムズ・・・。

いよいよ花粉の季節です。マスク姿の人が日に日に増えてきました。毎年のことながら年々深刻化しているように感じるのは、気のせいではないでしょう。

いままで花粉症と無縁だった高齢者が急に花粉症になった、という話も、最近になってよく耳にします。

許容範囲を超える多量の花粉を吸い込んだせいで発症するのでしょうか。詳しいメカニズムはわかりませんが、そんな場面が出てくる小説を思い出しました。

『神去なあなあ日常』(三浦しをん、2009)

高校を卒業したばかりの青年がひょんなことから林業にたずさわることになり、杉とヒノキだらけの山間部で悪戦苦闘する、というエンターテイメントです。

主人公の彼がやはり多量の花粉で発症するのですが、ジブリアニメにでもなりそうなすこやかな青春小説で、読み直すでもなくざっとページをめくっていたところ、主人公の口から「結婚」の言葉が。

いまどきの婚活は多様で、共同作業によって親交を深めようとする婚活ツアーなどもあるくらいだから、この小説は林業体験をベースにした婚活小説として読めなくもないかも、と少しまじめに紙面を追いましたが、・・・これはまあかなり無理な読み方でした。

最近の新聞記事によると、仮面着用の婚活パーティがあるそうです。外見にとらわれず内面を見ようとするところがいい、とは参加者の感想ですが、無粋な花粉用マスクでも同じように思うでしょうか。

イベント企画でもないのにマスク着用が必須というこの季節。早々に終わってほしいものです。