結婚は支え合いの契機

自分でハードルを上げていませんか?

ふとそんなことを思わせるアンケート結果を最近見かけました。アンケートは、20~30代の独身男性を対象に、「一生独身でも構わないと考える理由」を選択肢の中から選んでもらうというものです。

1位 お金を自分のためだけに使えるから 112pt
2位 妻子を養っていく自信がないから 68pt
3位 1人のほうが(妻に文句を言われたりせず)何かと気楽だから 43pt
4位 結婚相手を見つけるのが面倒だから 28pt
5位 自分の希望にあう女性は滅多にいないから 22pt
6位 自分を好きになってくれる女性なんていないから 20pt
6位 家庭に縛られたくないから 20pt
8位 誰かと一緒に暮らすのは苦手だから 16pt
9位 結婚しなくても困ることは何もないから 15pt
10位 一人の女性を愛し続ける自信がないから 12pt

(13の選択肢から1~2位を選択してもらい、1位=2pt、2位=1ptとして集計。R25調べ。協力/アイリサーチ)

上位の理由を見ると、「男性は経済的に妻子を支えるべきだ」という観念が強いことがわかります。いまどきの若者が「男は外で稼げ。女は家事をやれ」といったアナクロな価値観を受け入れるとは思えませんが、実際にはそうした考え方から自由ではいられないようです。

夫は外で稼ぎ、妻は家のことをする。こういう役割分担は、じつは特定の時代の、特定の層にのみ可能だったわけですが、あるべき規範的なイメージとして流布してしまったために、いまだに人々を掣肘するのでしょう。

実態にそぐわないモデルケースにとらわれているのはたしかに不幸ですが、「経済的に支えるべきだ」という考えが「家の中のことはすべて他人任せでいい」という考えと裏腹なら、ますます結婚は難しくなります。

必要なのは、家計も家事も支え合う、ということではないでしょうか。料理、掃除、育児、どれも女性でなければできないという仕事ではありません。女性も働くのが当たり前の時代ですから、男性も家事を分担するのがフェアでしょう。

収入が少ないから結婚は無理、と諦めるのでなく、結婚は支え合いの契機、と考えてみるといいと思います。協力し合い、助け合い、補い合う、そうした意識があれば、結婚に対する心理的なハードルはぐっと下がるのではないでしょうか。